下元式ダイエットの下元です。
座りっぱなしは本当に喫煙よりも健康を害するのか、死亡率を上げるのか?
ではタンパク質の過剰摂取が喫煙以上の健康被害をもたらす件には目をつぶるのか?
アスリート級の運動の効果を笑顔で動画にふりまければ正当化できると思っているのだろうか?
やってること、言ってること、振りまいていることが、ひょっとしたら歴史書のヒトラーやムッソリーニのごとき悪役の側だったとしたら・・・運動ファシスト達は今後、どう申し開きをするのか。

タイトルのとおりです。
結論から言うと、運動したくない、出来ない、そう思っているアナタは進化の産物である人類の仲間です。
おめでとう、じつはその感想、感性は正しい、下元はあなたを養護します。
逆に、トライアスロンなどを世間一般の人々に対する理想的指導目標であると語る人たちは、私、下元詔史は歴史書にて完全に悪役になっているヒトラーやムッソリーニの同類と考えています。
なぜならば進化論的に、普遍的・平均的、一般的人類にはそんな事はできないからです!!

運動の効果と健康などへの影響は、下元氏も認めるところであり、実際にほぼ毎日平均で1200キロカロリーくらいのカロリー燃焼を低中高全ての強度域における自発的身体活動で行っています。
炎症を抑える、生殖系や免疫系を正常に保つなどなどの恩恵がありますからね。
逆に、運動ファシストが主張する量と質のタンパク源摂取は完全に忌避し、また過剰な筋肥大(つまりボディビル)は、それに人生を捧げる決断は出来かねる価値観を持つゆえに同じく忌避しています。
たとえば、ボディビルをするということは、BMRこと基礎代謝の2.5倍が人類の消化器系のカロリー摂取能力の限界である中で、その巨体を維持するために身体の限られた活動エネルギーを割り振るわけですから、とんでもない量の食餌をずっと取り続けたり、消化器系の障害(憩室炎など)を負いながら免疫系を削ったり、ワンチャン肝臓などの重要臓器すらカロリー予算を削られて(視床下部のカロリー収支制御系)萎縮するなどの障害、また異常なミトコンドリア細胞が体中(無論、中枢神経系も含め)に発生しやすくなるわけですが、これを一般人に当てはめて何が健康的なのでしょうか?

さて、紹介しておくべき歴史的大実験があります。
「ミネソタ飢餓実験」。
1945年、ベルリンは陥落しソヴィエト軍が満州へ南下、大日本帝國軍と米合衆国軍の死闘が、オキナワ・ハックソウリッジで続く中行われた世紀の大実験です。
良心的兵役拒否者(つまり徴兵に応じられなかったアメリカ人)たちが、この世の地獄とされたハックソウリッジにも劣らない地獄に志願したこの実験は、わざと、意図的に飢餓状態においたら人はどうなってしまうのかを実験した、おそらくもう二度と実施できないであろうとんでもない内容でした。
参加者の名誉のために申し添えておけば、彼らの理想と動機はとてもヒューマニスティックでした。

結果はものすごいものでした。
彼らに本来必要なカロリーは3000キロカロリーほどです。
それを、1500キロまで削るとどうなったか。
被験者たちの身体はげっそりと削れて、まるでアウシュヴィッツの囚人のような様相でした。
肝臓が大幅に縮み、体温が低下しすぎて夏場でも寒がるようになり、快活な人が陰鬱極まりない性格へと変貌し、性欲は皆無に、仕事以外では完全に無気力になりずっとベッドで寝ているようになりました。
この時の彼らの基礎代謝は、1500キロカロリーから約800キロカロリーにまで落ちていました。

言い方が悪いのは承知ですが、アスリートたちが一般人をナマケモノ扱いする時の居丈高さ(見下す態度)はヒトラーやムッソリーニのごとき純然たる悪意そのものであると言わざるを得ません。
その大勢側であることを良しとした正義を押し付ける態度が、ミラン・クンデラの「耐えられない存在の軽さ」にそっくりです!
進化論は勿論のことながら、人類学的視点に欠ける論理を構築した彼ら運動エリートの一方的主張は現実とはまったく噛み合わない。
簡単に言い直しましょう。
あなたもそうですし世間の多くの人がそうであるし、わたしもかつてそうだったし、そしてアフリカのハッザ族や南米ジャングルのチマネ族などの人類学的研究からも分かる通り、人は運動を嫌うように出来ているのです。
そのドデカイ動かざる証拠が、「ミネソタ飢餓実験」なのです!
結論、人の体も脳も心も、運動によって余計なカロリーを消費するようには作られてはいない!!

かつてYouTubeから、ナマケモノの全力疾走動画を載せました。
全力疾走なのにのっそりのっそりと動いていましたね。
なぜなのかというと、ナマケモノの基礎代謝ことBMRが人類に比べて低すぎるからです。
走ろうにも、BMRが低すぎてあれが全力になってしまう、遺伝がそうさせている、進化が彼らをその制約・限界に押し留めているのです!
これは、ゴリラやチンパンジーなども同じです。
(対して、類人猿に比べて人類の基礎代謝・BMRは高すぎるのです。)
人類は遠くまで出かけ、仲間と協力することを選ぶ過程で、動きまくる身体と脳を手にしました。
パレオダイエッターが勘違いしている件で、それほど肉食をしてこなかった代わりに仲間内で食べ物(主に炭水化物)を分け合うことを遺伝レベルでプログラムされた心を持ったことも、基礎代謝・BMRが類人猿に比べて高くなった理由です。
チンパンジーなどは絶対に仲間と食べ物を分け合ったりしません。
分け合っているように見えるのは、たいていは奪われているだけなのです。
志村けんと一緒に映るあなたのパン君はファンタジーの中にしか存在しない、あれはただの凶暴なサルです。(テレビに洗脳されすぎ)

しかし、それは諸刃の剣でもあります。
ナマケモノが全力疾走でも走ることが出来ない、それは遺伝・進化の制約であると説明しましたね?
人類も同じく、類人猿に比べて高すぎる基礎代謝・BMRのおかげで、余計なカロリーを消費するようには心や身体に命令することは難しいのです。
そう、これも遺伝・進化の制約です。
余分なカロリー消費は、進化論的には飢餓と絶滅への道を辿ることになる!!
一部のトップアスリートたちは心理的特性によって強者たり得ていますが、進化論的・人類学的に人類は普遍的に運動するようには出来ていないのです!
これが、結論です!!

総括、総論としてダイエットの観点で主張します。
運動は1~2時間、足踏み器でも買ってきてその上でフミフミしながら読書やテレビ鑑賞でもしてればそれでOKです。
運動で痩せないことは過去記事で何度も指摘したのでそちらを参照してください。
さて、真の進化論的視点からすると、一般人へのアスリート級の運動の強要は心を破壊します。
それは「ミネソタ飢餓実験」の被験者と同じ状況に限りなく近づいていくことを意味しています。

わたくし、下元詔史は「運動ファシスト」を「ミネソタ飢餓実験」や「アウシュヴィッツ」のアナロジーとして観ています。
今風に言えばハラスメント行為の疑いがある(国家が指導要領を作成しているならば体制順応主義者と呼べばいいですか?)、直截に言えばその指導は虐待の可能性があるのではないでしょうか。
(歴史的事実なので加筆しておきます。近代体育と国民国家の成立とナショナリズムと軍隊の精強化は強く関連しあっています。民主主義なのだから、権利に付随する責任を自覚し、逃げずに聞き、考え、なにか批判したいのならば論理を駆使して下元を批判するべきと思いますが、やるきなさそうですもんね皆さん。)

そして運動嫌いの皆さん、運動は大事です・・・が、やはり昨今の運動ファシスト達によるインフルエンスは、なにかおかしい。
そう感じるあなたは正しいと僕は思いますし、自分を責める必要はない。
その後にダイエットをするかしないかの責任は、あなたにあるにしても。
勇気の出る偉大な言葉で締めくくりましょう。
ウィリアム・シェイクスピア、劇作家のアナロジカルな鋭い批判を。
![ウィリアム・シェイクスピア[22177001683]の写真素材・イラスト素材|アマナイメージズ](https://static.amanaimages.com/imgroom/cen3tzG4fTr7Gtw1PoeRer/22177/22177001683.jpg)
This wide and universal theatre
Presents more woeful pageants than the scene
Wherein we play in.
『この世界という広大な劇場は、我々が演じている場面よりもっと悲惨な見世物を見せてくれる。』
How many ages hence
Shall this our lofty scene be acted over.
『どのように時代は過ぎても、我らの行なったこの崇高な場面は繰り返し演ぜられることであろう。』
正しいと思っていた知識が間違っていても、それがやがてその人の信条になっていく様子や態度を「教条主義」といいますが、そういう者たちは歴史上、権力サイドに立って何度も人々を苦しめてきた、それは繰り返す、なんども繰り返すということをシェイクスピアは伝えてくれています。
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