どうも、下元です。
止められてもやりたいこと、というわけでずっと同じ著者の本を半年ばかりかけて読んでいました。
歴史人口学、フランスはパリ、アナール学派・学統の研究は、従来の政治史・戦争史に代わる社会史と経済史を重視した革新的系譜です。
「長期歴史学」の概念を提唱し、数世紀にわたる変化や構造の変動を理解するために時間をかける必要があると主張、このアプローチにより、歴史のパターンやトレンドを発見しました。
集合的記憶と文化史に注目し、歴史の中での記憶や象徴、言語、シンボルの役割を研究し、社会の集合的アイデンティティの形成について議論しました。

(ジョルジュ・デュビー。アナール学派を代表する歴史家。)
アナール学派は、人文学がとうに壊死したことを認めています。
モダニズムとポストモダニズムが席巻し、ITインフラの整備とエビデンス至上主義によってプレモダニズムは死に絶える・・・って思ってたの?バーカッ☆
歴史を単なる政治的出来事や戦争の連続ではなく、社会、経済、文化、環境などの要因との相互作用として捉えていたアナール・スクールは死に絶えてなどいない!!
啓蒙主義者たちの主張は相分ったが、歴史は真直線の進歩の道をたどるわけではない。
素朴主義的なカント派のごとき恒久平和が来ると思ったら大間違いだ!

さて、6ヶ月もかけて延々と読み続けてきたアナールの系譜(直接じゃないけど)、その男の名は「エマニュエル・トッド」。
ひろゆきは一度も「論破王」を名乗ったことはないのに論破王と呼称されています。
同じように、歴史学と人口学を学んだ人類学者であるトッド氏は、「預言者」と呼ばれるようになりました。
ソヴィエト連邦の崩壊を誰よりも早く予測し、アメリカの没落も予言、トランプの出現とイギリスのEU脱退も予言、現在進行中のアメリカ国内黒人差別問題も予言、そして同じく現在進行中のウクライナ情勢については・・・おそらく西側が経済的に敗北するだろうと予言しています。
最終局面では、米ドルの国際基軸通貨からの転落であるとも。

過去記事でこんな動画を紹介していました。
映画「攻殻機動隊”Ghost in the Shell”」で有名な押井守監督と解剖学者・養老孟司先生の対談動画です。
重要なポイントをかいつまんで言えば、我々が見させられている聞かされている情報は果たして真実なのか疑えということです。
押井監督の作品は、どれもこれも真実なのか幻なのかその境目が作品内の情報だけでは判別がつかないことに特徴があります。
「私は主観を信じない。他者の目があって初めて真実は真実足り得る。または、このカメラのように光学の原理を司る目に拠る情報のほうが、あやふやな感覚だけの主観よりもよほど真実に近い。」という主張をする同監督作品に出てくる興信所の怪しげな探偵のセリフは僕の心に印象深く刻まれていたりします。
次の項から、ショッキングな世界の真実、その断片が見えてきます・・・。

さて、トッド氏の語る真実に限りなく近い物語の数々によって、僕もまた世界の見方が変わってしまいました。
いくつかご紹介しましょう。
まず、米国の国力について。
米国はハリボテです。
ものづくりに関わる基盤、インフラと知識がほとんど海外に出て行ってしまったので、おそらく50年以上はまともになりようがないでしょう。
あ、能力主義イデオロギーことメリトクラシーによって各国のエスタブリッシュメント層は未だ新自由主義のパラダイムで行こうとしていますが、とっくに世界は保護主義に転換していますので、なおのことものづくりノウハウがなくなった米国が突然復活することはありえません。

アナール学派とエマニュエル・トッドの凄さはここからです!
米国の復活を予言する経済主義に幻惑された学者には、各ネイションまたは土地における教育と人類学的家族構造と宗教の人に与える心性性が基礎的動態となって経済と政治の動態に影響を与えることを全く知らないのです!
ポール・ケネディ、サミュエル・ハンチントン、ズビグニュー・ブレジンスキー、ヘンリー・キッシンジャー、ロバート・ギルピン、もっと最近ならばフランシス・フクヤマ、ノーム・チョムスキーなども同様だそうです。
3億人以上の膨大な人口を抱え、かれらの有名都市では麻薬中毒者が闊歩し(YouTubeのライブで見れます)自国よりも遥かに小さなイラン、イラク、北朝鮮などを叩き、劇場型の戦争をあちこちに仕掛け、GDPで圧倒的に差のあるロシアにすら勝てない、これが米国の真実。
GDPも内実は現実・実際のタンジブルな付加価値のあるモノはつくれないで虚構の経済成長を見せているだけのようで、もはや現在進行中のインフレは悪性であると断定していいでしょう。
家族構造が絶対核家族であるアングロサクソンの系譜である米国こそが20世紀、世界を牽引した主人公であり創造的破壊の実践者でありイノベーションの聖地だった。
が、しかし、絶対核家族には弱点がある。
それは、アナーキズムとの強い親和性、故、かれらの地に技術の集積は難しくまた、ネーションとしての秩序にも難があるのです。

日本について!
日本の家族構造はドイツ、韓国、スウェーデン、ノルウェーと同じ直系家族です!
直系家族の特徴は、技術と知識の集積を得意とし、秩序だった階層構造的社会をもたらす点です。
ただし、根本的に不平等のイデオロギーを抱えており、ネーションや国家に対する奉仕を要求されることに難点があるでしょう。
つまりアングロ・サクソン的民主主義には決定論的になり得ないということです。
エマニュエル・トッド氏はリベラル民主主義者に悪魔呼ばわり、差別主義者、決定論者扱いされて悪者にされますが、僕は氏の残酷過ぎる研究結果を受け止める用意がある。
あのアメリカ人特有の自由奔放さは、すでに生まれた地、ネーションにおいて決定されていたのである。

さて、ドイツについて面白い、興味深い話があります。
おそらくドイツの輸出黒字、構造的黒字は今後萎縮し、ドイツ経済は構造的赤字に転落するのではないかと僕が、あくまで僕がそう観ています。
実はEUは実質ドイツ帝国と化していて、その秘密はユーロにあります。
まぁ簡単な話ですよ。
EUでドイツ以外はほとんどが直系家族構造ではないネーションでありものづくりは得意じゃない。
なのに通貨発行権を一番強いところに握られているので、EUの若者たちはドイツに行くしかないわけです。
経済構造の決定をドイツに強制されて、つぎつぎにものづくりができなくなっていくEU諸国。
かれらが潰れていけば、やがてドイツも潰れるでしょう。

さらに、メルケル首相は内婚性共同体家族構造をもつ中東系移民を大量に移民させてしまって、これがドイツの未来にものすごく暗い影を落とすことになりました。
日本でも表面化しつつある埼玉県蕨市の問題ですが・・・あぁ、もうオレシーラね。
共同体家族はロシア、中国、そしてユーラシア大陸のほとんどの民族、諸国で共通です。
親父が一番偉い、女性の身分は極めて低く家族はオヤジの下で平等というのがこの制度。
特徴は、イノベーションが起こりにくい、というか起きない、女性のステータスが低いので次世代の教育に難がある。

言語学と同じで、文明発祥の地を中心に世界に広がっていく家族構造が、原初ホモサピセンスでは未文化の核家族からはじまり、そこから外側へ向かって直系家族になり、やがて共同体家族になるそうです。
言語も、ユーラシアの辺境に行けば行くほど旧い言葉が残っているそうです。
さて、ということは核家族構造は原初的であり、じつは民主主義制度も原始的なものなのです。
アメリカとイギリスを中心に英語圏では民主制から寡頭制へと移行が進んでいます。
持てる者と持たざる者、昔の農村の頃と同じ構造へと回帰しつつあります。

方や、ドイツがそうなのですが、EUはもともとの性質と社会構造に戻りつつあります。
つまり、階層と権威への奉仕の構造。
宗教においてはカトリック、すなわち教会の権威への服従を求められ、家族構造的にはドイツ帝国主義イデオロギーに親和的社会風潮に支配され、教育にあってはユーロに象徴的すでナチズムが魅せたまぼろしのライヒ「千年帝国」よろしく、つまりは階級制とドイツへの奉仕を求められる非民主的世界です。
実は日本も同じ。
よければ「老人支配国家日本の危機」E・トッド著をご一読ください。

パングロス先生、搾取されたくないとです。
ヴォルテール著「カンディード」で、熱病のようにオプティミズム、すなわち神によって予定的に、我々の目の前の可能世界は最善であり続けているのだと主張するパングロス先生なのですが・・・。
主人公カンディードは僕こと下元詔史に代わってうったえます!
パングロス先生!どう観たって予定調和説的な楽天主義だと足元すくわれそうなんですが、それは・・・
「それでもこの最善なる可能世界は万事が最善である」
あたまにお花咲いてて草。
米ドル建て金融資産だけは5~10年以内に解約したほうがいいよなぁオレもなぁ(智将)
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