こんばんは、下元です。
今日は昼間からつくば市の温泉に行っていました。
肌寒くなり、温泉が楽しい季節です。
お風呂上がりにはコーヒー牛乳?それともソフトクリームかしら?
残念!
エマニュエル・トッド著「エマニュエル・トッドの思考地図」でした!

氏の本を読み勧めていくなかで、僕には未来がすごく拓けて来た気がします。
中長期的スパンにおいて、これからは、実は労働者と技術者の時代へと入っていくようです。
日本に限らず、アメリカでもフランスでも上流階層の、特に政権と経済の中枢やトップに居る人々はグローバル化と自由主義貿易市場を志向していますが、これは時代錯誤なのです。
(テロは良くないという立場を公に表明した上で発言していますよ~!)岸田総理が爆弾テロに遭われた直後にポピュリズムの台頭への警戒と嫌悪をあらわにした知識人と自認する人たち、大学の先生達を中心に大衆の安直な世直しへの期待と短絡を上から目線でたしなめていました。
岸田総理にせよこういう自称知識人にせよ、彼らはメリトクラシズム、能力主義イデオロギーによって、そして各種観念と思想によって自分たちの優越を誇り、もって大衆側、労働者と技術者をないがしろにしています。
フランスならマクロン、アメリカならばヒラリー・クリントン、あぁいう人たちの周りは人を単なる抽象的な概念でしか捉えていないそうです。

怖いのは、かれらが集団浅慮、グループシンクに陥っていることです。
グループシンクはベトナム戦での敗退でアメリカが発見し研究を重ねていくことになった概念です。
同じようなエリート選別システムで集められた人材同士が共同幻想のバイアスを掛け合って現実が見えなくなっていくのですが、日本の歴史ですぐにおもいつくのは大日本帝国陸軍は陸軍大学の参謀たちでしょうか。
青筋立ててがなり立てるのは現場の指揮官じゃなくて辻政信みたいな現実の見えていない、メリトクラジスムによって支えられる自らの輝かしいキャリア(学歴)を狂信してガダルカナルに数千名もの若者たちを送り込んで肉塊に変えて、泣いて馬謖を斬るが如き自己満悦を臆面もなく世間に晒すやつです。
歴史は繰り返す。

トッド氏の思考方法、論法を持ってすれば日本にも自民党の圧倒的脅威になる極右政党が対抗陣営として立ち上がってくるはずです。
民主主義とポピュリズムはせっとなので、ポピュリズムをいくら批判したり、はたまた否定しようにも論理的結果として、大衆を苦しめれば戦前の血盟団クラスのセクトが立ち上がってくるはずです。
しかしながら、先進各国は民主制よりも寡頭制の傾向を帯び始めています。
また、日本は民族の、ネーションステートの住人としてはドイツ、スウェーデンや韓国と同じように直系家族型であり、しかも非帝国主義的であるだけでなく極めて内向的です。
長期的に見れば政治政党は自民党、ないしは自民党とほとんど性格の変わらない政党が世襲議員をもって政権を維持し続ける、徳川幕府内膜のアナロジーになっていくはずです。
つまり階級が明確化してそれが世襲化される秩序が固定化するのです。
それが、日本というネーションステートの性格なのです、無意識なのです。
前近代的意味での無意識は変えられません。
これもトッド氏の思考方法をなぞれば導き出せるはずです。
・・・オワタ。
/(^o^)\

どこにも労働者と技術者の未来が見えそうな話がないのですが・・・。
いや、要点はここからです。
世界的に見て政治が社会を変えることは今後しばらくはないそうです。
それよりも経済指標であるGDPやGNPがまったくあてにならないことに注目しましょう。
これはトッド氏の信条中の信条です。
経済指標は嘘をつくが、人口統計は嘘をつかない!

ウクライナとロシアの戦争が最終的にロシア側に勝利をもたらすとわかるのもこの人口統計指標です。
端折りますが、要点は、たとえばアメリカにはエンジニアが圧倒的に足りておらず、またタンジブルな、つまり実体を伴うものづくり的、すなわち男性性的な産業がほとんど海外に出払ってしまっているのです。
方や、米国のような最新のイノベーションの数々を起こすことは出来なくても、ロシアには若干過剰とも言えるほどのエンジニアの若者たちがいます。
ロシアの戦車がぼかすかやられているのを西側メディアは疑問を持たずに報じていますが、戦車と空母とF35に代表される戦闘機はとっくに現代戦では陳腐化しています。
ロシアの狙いは、前線に出てきているアメリカの軍指導者、そして兵士をメディアが隠しきれなくなる数に至るまで殺害することと、ロシアの若者の数を保全することです。
1億4千万人しかいないのだから、これは合理的な選択ですが、アメリカは僅かばかりの死者をだしただけで政権が倒れかねない国です。
前線に西側の兵士を引きずり込み、ドローンではなく、むかしながらのスコップとAKと簡易爆発物に拠る血みどろの戦闘の後に、経済的にまた国民の猛反発にあって西側は敗退します、5~10年以内に。

また、アメリカの実体経済が徹底して弱まったのは実は80年代あたりからであり、イギリスはサッチャーがはじめ、アメリカのレーガン政権で世界に拡散した、すなわちグローバリズムが引き金でした。
民主主義は原始的で野蛮な制度でもあります、実は。
それはあいつらという集団のお陰で相対的に俺たちがやっとこさ定義される、国境が策定されて初めて成り立つものです。
グローバリズムは国境を破壊します。
ハーバードのポール・クルーグマン教授なんかもこういうことを一切知らないみたいですね!
アダム・スミスもケインズも、エトセトラ・・・
人の心性性が経済と政治を決定する動態の根源、すなわち、家族形態、宗教、教育。
驚きです!!

つまりは、短期的には日本人も相当苦しい思いをするでしょう。
歴史の反復現象です、歴社繰り返す。
かならず、血盟団クラスの極右組織が台頭します。
税金もガンガン取られるでしょう。
そしてやっと、戦後の終わりを思い知るのです。
すなわち、みんな同じ日本人だと思い込もうとしていたのをあっさりと反故にして、目覚めた若者たちの中から新しい産業の萌芽が期待できそうです。

日本のネーションステートの強みは、技術の集積にある!
しってますか?変なものばかり作って全然売れないんだけれども、世界の技術特許の3~4割はすべて日本のものです!
直系家族を家族形態にいただき、世界に稀な独自の言語が防護壁となり、内向性故に自分たちにしか通用しない文化とシステムをどうしても作ってしまうのだが、それゆえに徒弟制が色濃く生き残っている!
日本に対抗できる直系家族形態のネーションステートにドイツがいましたが、ドイツの経済はユーロ圏を事実上のドイツ帝国主義経済圏とする完全なEU搾取もでるであり、EUが力尽きればドイツも運命をともにします。
また、ナチス時代に知識人を大勢虐殺してしまったために、先進各国で唯一大卒人口が20%台で低迷しっぱなしという現象が語るこのネーションステートの未来は暗いと言わざるを得ません。
メルケル氏は内婚性共同体家族形態をもつ中東の移民を大量に入れてしまった、これも将来のネーションステート・ドイツを外向型で帝国主義的であることろを内向性へと反動的に立ち返らせる元凶になそうです。

包括的に言うと、いまから将来見据えて手に職をつけましょう、次世代を市民レベルで育てましょうってことです。
僕は、下元氏は、エスタブリッシュメント側の味方でも大衆側の味方でもありません。
ただ、趣味の読書として、こうした在野の学者、イギリスならオックスブリッジドン、ロシアならばインテリゲンツィア、預言者と呼ばれる人々の語るプレモダニズムのストーリーテリングに心躍らせているだけで、それをちょろっと漏らしたに過ぎません!
それではまた次回。
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